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棟取り(積み)直し工事に関して

プロ屋根ブログを閲覧いただきありがとうございます。

プロ屋根ではお家に関する内容はもちろん最新の情報なども定期的に発信していきますので是非ご覧ください。

今回のブログでは「棟取り直し工事」についてご説明をさせていただきます。

 

屋根と言えば瓦を想像されるかと思いますが、特に和瓦は耐久性の高い屋根材で、半世紀以上持つとも言われています。

しかし、地震や台風があった際に点検や修理のお問い合わせが多いのも瓦屋根です。

瓦を屋根に施工するための建材にも寿命があり、瓦が丈夫でもテナンスをしないわけにはいかないのです。

雨風の影響を受けやすい瓦屋根の頂部にある棟瓦は、経年により雨漏りを起こしやすい部分です。
棟瓦に被害を受けご不安をお持ちの方も多く、崩れたりしている棟瓦は取り直し(積み直し)で修復しましょう。

今回は棟瓦が引き起こす雨漏りの原因、棟取り直し工事による修繕、棟瓦取り直しが必要な時など詳しくご紹介します。

近年の工法では丈夫で耐震性の高い棟を造ることも可能で、棟瓦取り直し工事で丈夫な瓦屋根を取り戻しましょう。

 

◆屋根の棟の役割

屋根の稜線になっている山の部分の事を【棟(むね)】と呼び、棟部分に棟瓦が施工されています。

棟瓦は、屋根の面と面がぶつかる境目に隙間を覆うように施工され、雨を受け止め流し屋根と建物を守ります。

◆棟取り直しってどんな工事?
棟瓦は雨漏りを防ぐため重要部分にあります。
屋根の高い場所や出っ張った場所にあり、雨風や日光に晒された過酷な環境でダメージを受けやすい部分の為、
気づかないうちに経年劣化し耐久性が弱くなっていることもあるのです。
ダメージを受けた棟瓦を解体し、造り直すのが【棟瓦取り直し(積み直し)】と呼ばれる工事です。
強風で棟瓦が崩れても、棟瓦取り直しなら1日~数日の工事で修繕できるので、ご心配な方もご安心ください。
また屋根の上がよく見えないという時には無理して上がらずに、専門業者に点検を依頼してください。
次のような場合に棟取り直し工事をおすすめいたします。
 
①棟の瓦がずれたり外れている
頂部の冠瓦が浮いて外れそうなど、棟を構成する瓦がずれている場合は、棟瓦の固定する力が落ちてきている症状です。
地震や風など、強い力が加わった際に瓦が落ちたりすると危険なので早めに修理を検討しましょう。
 
②棟全体が曲がって見える
棟は真っすぐ施工されるものなので、曲がったりしていると棟が崩れる原因になる為、すぐに修理を検討しましょう。
例えば2階の窓から1階の屋根が見える造りのお住まいであれば、確認することも可能だと思います。
 
③棟の倒壊
棟が崩れてしまった状態で雨漏りを引き起こしてしまう可能性が高く緊急性の高い状況です。
しかし大きな地震や台風の時など、状況によっては近隣の修理業者の手が回らず工事がすぐに出来ない場合もあります。
瓦が落ちてくる危険性があり、そんな状態で日々過ごすのは不安を感じる為、応急処置として雨養生を行うこともあります。
雨養生は、既に雨漏りしている場合には効果を発揮できないこともあるので、応急処置とお考えください。
※瓦屋根へ養生する際にブチルテープを使うとする業者には注意※
棟瓦取り直しや瓦の葺き直しなどで現在の瓦を再利用する場合、強固な粘着性を持つブチルテープが綺麗に剥がせず
再利用できなくなってしまうこともあります。瓦によっては廃番で手に入らない事もあります。
 
◆災害時の悪徳業者に注意
大きな自然災害があった被災地には、不安な気持ちにつけ込む悪質な訪問業者が出没するので十分注意してください。
①ブルーシートによる養生だけで高額な請求をする。
②養生は無料でしてくれるが、本工事まで取り付けようとする。
 
◆棟瓦の構造と棟が原因で起こる雨漏りの危険性
築20年以上の瓦屋根の多くが【大回し工法】で、棟部分に葺き土を盛り、のし瓦を積み形作り、頂部に冠瓦を載せます。
そして最後に、仕込んでおいた銅線で補強します。使用される葺き土はねんど質なので、瓦を支え固定する力があります。
ところが年月の経過により、使用している材料が劣化し固定力が徐々に弱まり、雨を防ぐことが出来ず、
雨漏りを引き起こしたり、地震や強風の際に支えられなくなり棟瓦自体が崩れてしまうのです。
 
◆棟瓦の劣化の要因
①漆喰や葺き土の劣化
棟瓦と平瓦の隙間には大半の場合漆喰を詰めますが、経年で漆喰が剥がれ穴が空いた状態だと棟を支える力が弱くなります。内部の土が露出して雨が吹き込めば雨漏りに繋がります。
 
②銅線の劣化
棟瓦をまとめる銅線も劣化で少しずつ緩み、外気に晒され続けることで最終的には切れます。
のし瓦がずれる原因のひとつで、雨漏り点検をすると既に銅線の多くが切れている住宅もよく見かけます。
 
③冠瓦を固定する釘の緩み
棟に芯材を取り付け、釘で冠瓦を留めてあるタイプの棟瓦です。
芯材が腐食すると釘が徐々に浮き、釘が緩めば冠瓦が外れ内部に雨を浸入させることになります。
棟瓦倒壊の被害は、台風や地震が直接的な原因になることが多いのですが、棟瓦を支える部材の劣化にも原因があります。
大きな被害になる前に極力点検やメンテナンスを行い、安全な屋根を保ち続けることがベストです。
部分的な補修で済むケース、棟取り直しが必要なケース、屋根葺き替えなど全体改修が良いケースは屋根の状態次第です。
屋根は軽微な不具合のうちに点検し、必要な修理を都度行なう事が、雨漏りから家を守る基本になります。
 
◆耐風性や耐震性を上げ、安全な棟に
棟瓦取り直し工事を行うのであれば、ずれや崩れの起きにくい棟にしてはどうでしょう。
丈夫な棟に造り替えられるなら今後も安心です。
 
◆ガイドライン工法で飛散の起こりづらい棟瓦に
2000年に改正された建築基準法を受け、瓦のずれ・飛散による被害を抑えるための施工方法が制定されました。
ガイドライン工法は土や漆喰で支えていた棟瓦と違い、棟に芯材と固定する補強用金具を付け、冠瓦をネジで固定します。
左右ののし瓦も銅線などで結び合わせるので、従来よりも風や地震に格段に強い棟を造ることができます。
 
◆乾式工法で耐震性アップ
お住まいの耐震性を上げる屋根のリフォームをすることも可能です。
地震などものが揺れたときの揺れ幅は重心が高い位置にある程大きくなります。
その為屋根を軽くすれば建物の重心が低くなるので揺れ幅が小さくなり、躯体への影響も少なく済みます。
乾式工法は棟に葺き土や漆喰を使わず、棟部分を乾式面戸シートと呼ぶ防水性シートで雨水の浸入を防ぐ施工方法になり、
棟1mあたり約10㎏ある南蛮漆喰と比べ、乾式面戸シートは約600gなので、どれだけ軽いか一目瞭然だと思います。
乾式工法はのし瓦を高く積み上げることもないので、重量も削減されます。
 
◆漆喰補修で雨漏りや倒壊を未然に防ぐ
これまでご紹介してきたように、棟取り直し工事は棟からの雨漏りや棟瓦の落下、棟の倒壊などの修繕使われます。
棟取り直しが必要になる棟瓦の固定力が弱まった状態までには、棟を構成する部材の劣化(大半は漆喰)から始まります。
漆喰が傷み剥がれ落ちれば、空いた隙間の中の土を風雨に晒し瓦を支える土が削られるので棟瓦が内部から弱くなります。
そこで有効なのが漆喰補修工事で傷みが軽度なうちに補修をすれば、雨漏りや瓦のズレ・落下を予防できます。
10年もすると瓦屋根に使われる漆喰は劣化し始めます。
【色が灰色になってきた】【ひび割れてる】【塊が屋根から落ちた】などの症状に気付いた際は漆喰補修をご検討ください。
 
◆安易なラバーロック工法に注意
瓦屋根の地震や風災対策で瓦のずれや浮き上がりを防ぐためコーキングを使い、瓦の一部を止める【ラバーロック工法】があります。
棟に施工されることがありますが、雨漏りが起きた場合に復旧を困難にさせるデメリットもあり、
撤去する手間が余計にかかったり、コーキングを切断してしまうなど瓦を破損させてしまう事があります。
雨漏りの原因調査でラバーロック工法を施した事で浸水経路が特定できない事もあり、安易に行うのは注意しましょう。
 
◆棟瓦取り直しによる火災保険の適用
突然の被災ですぐ修理が必要となれば経済的な負担や生活への不安が募るばかりか、心配事が増えるばかりです。
しかし火災保険にご加入なら、棟瓦取り直し工事や修繕に適用できるかもしれません。
近年は大型などでの被災が相次ぎ、「火災保険は火災以外の損害にも適用できる」という認識が広まりつつあります。
 
◆火災保険を使用するときの注意点
①申請期限は3年
自然災害による被害である事が前提であり、申請期限も定められています。
時間の経過により、自然災害で受けた被害なのか判断が難しく補償が認可されなかったり減額されることだってありえます。
被害が発生したらすぐ申請するのが正しく保険を活用する原則になります。
 
②補償は被害箇所の復旧分
【被災箇所】と【被災箇所を復旧するにあたって必要な箇所や仮設設備】などが火災保険の使用範囲となります。
例えば、隅棟のひとつが崩れ棟取り直し工事が必要になった場合、火災保険で賄えるのは対象箇所の復旧のみです。
被害の出てない箇所も含めて全ての棟を工事された場合の差額分は、自己負担となるのでご注意ください。
 
③補償内容に注意
火災保険は契約されているプラン等により補償内容に違いがあります。
中には風災や水災による被害は対象外とプランもあり得ますので、ご契約内容をご確認されることをお勧めします。
また業者に「保険で全額賄えますから」と言われ工事をし、トラブルになるケースが相次いでいるようです。
保険金が支払われるかは保険会社の判断で決まり、判明前に契約・請求を迫る業者にはご用心ください。
 
◆長く安心して住み続ける為にも早めの点検と修繕を
お住まいが瓦屋根の場合、自然災害時に重大な被害を起こしがちです。
瓦屋根の中でも棟部分はデリケートな箇所で修繕のための費用も手間もかさみます。
見える範囲で構いませんので台風や地震等の後に、瓦のズレや歪みなど屋根の様子をチェックしてみてください。
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